日記を見て、昨年のこの時期には三川合流に秋を求めて散策していることに気づき、今年も出かけました。お目当てはマユミの実。マユミの木は、緑が豊かな季節にはその存在に気づかず、秋深くになると果実が赤く色づいて目立ちます。これまで果実が裂けて中の赤い種子が顔を出しているのがもっとも美しいと思っていましたが、今年まず出会った株は、早熟したのか、鳥に実を食べられて果皮だけが残っている株でした。ところが、これはこれでなかなか魅力的です。役目を終えた果皮は赤味が取れ、うっすらとピンクに色づいて、ちょうどふっくらとした和菓子のようです(写真右下)。かつてはこの木の剛性を利用して、弓を作ることもされたようですが(ゆえにマユミ=真弓)、この季節はあでやかな顔を見せてくれています。他に訪う人もなく、静かな秋の日でした。