ネコヤナギの花が満開になりました。ヤナギの仲間はすべて雌雄異株で、意外かもしれませんが虫媒花です。今日は暖かい日。ニホンミツバチが忙しそうに訪れています。見ていると、ミツバチが訪れているのは雄花ばかりです。それもそのはず、ミツバチの狙いは蜜ばかりでなく、ネコヤナギの花粉にあるからです。雌花の方にはアブやハエが蜜を吸いに訪れています。
一心に蜜を吸っている間に、花粉がついて全身真っ黄色になりました。蜜ばかりでなく、花粉もミツバチの狙うところ。この後しばらく花の周りを飛び回って体についた花粉をかき集め、花粉団子を作ります。
下の動画は、花の周りを飛び回りながら花粉団子を作るニホンミツバチです。
飛び回る手間を省いて、一本足でぶら下がり、花粉団子を作ることもあります。この方が楽ちんですね。
ミツバチを後ろから見たところです。後脚の両側に花粉団子が付いているのがよくわかります。後脚のこの部分は「花粉かご」と呼ばれる部分です。
後脚の内側には、花粉を集め団子を作るための、「レーキ」、「花粉プレス」、「棘毛列(花粉櫛)」などの道具がそろっています。写真のブラシのように見えるのが、「棘毛列(花粉櫛)」です。花粉団子から出ている細い毛は、柳の花由来のもので、花粉についてきたものです。
花粉はタンパク質やミネラルなど栄養たっぷり。厳しい冬を乗り越えたミツバチへの、ネコヤナギからのご褒美です。
参考サイト
山田養蜂場ミツバチ研究支援サイト
ミツバチについての基礎知識