テングチョウ

 小川沿いのヒメジョオンにテングチョウが吸蜜していました。動きの速いテングチョウにしては珍しく、このときはゆっくりと花の蜜を楽しんでいました。春に見かけるテングチョウの翅(はね)は茶色味がかっていますが、これは羽化したばかりでしょうか、翅の色が濃く、橙色の模様も鮮やかでした。調べてみると、テングチョウは通常年一化(年に一度だけ発生)なので、この蝶はこれから夏、秋、冬を越えて来年に命をつなぐことになります。春のテングチョウの色あせた茶色い翅は、季節の試練に見事に耐えた証なのでしょう。