コロナ禍での巣ごもり自粛を利用して、近場の生きものの様子を継続観察しています。その一つがナンキンハゼ。秋に脂肪たっぷりの白い実を大量につけ、冬越しの鳥達に貴重な食料を提供します。その恩返しで河川敷のあちこちにも実生の芽生えを見ます。
この木は雌雄同株で雌雄異花。花序の根元に雌花が付き、穂状の雄花がその上に付きます。春先から開花を楽しみにしていましたが、6月に一度咲いた後、7月にも再度咲きました。6月は雌花がほとんど見られず、長い雄花ばかりが特徴的でした。一方、7月は逆に多数の雌花の上にごく短い雄花が咲きました。現在は6月と7月に受粉した雌花の子房が大きく成長しています。昨年は1度しか咲かなかったように思います。昨年見逃したのか、今年に限ることなのか、結実が少ないことを感知しての調整なのか、不思議です。いずれにしても秋には鳥達が大喜びで訪れるでしょう。(上野橋東公園と嵐山東公園にて)