葛の花

 何気なく見過ごしがちな野の花にも、のぞき込んで観察するといろいろな生きものたちの世界が見えてきます。これは葛の花。花序を覗くと、何やら虫たちが...。左側、白黒パンダカラーのゾウムシは、オジロアシナガゾウムシで、鳥の糞に擬態しています。右側の、2本の煙突を立てたように見えるイモムシは、ウラギンシジミの幼虫(おそらく二齢幼虫、左が頭で煙突のある右がお尻)で、これは葛の花を食べ、やがて葛の花に見事に溶け込む擬態をします。その他小さな蟻や時折訪れる蜂の類など、命脈打つ世界が見えました。