この仲間は主に高山に生育していて、青春を山登りで過ごした私には人一倍親しみを感じる花々です。アキカラマツは、桂川の日当たりの良い土手にもよく咲いている花ですが、注目する人は少ないです。いずれもカラ松の葉に咲き姿が似ていることが、名前の由来です。
もう一つ、関連して思い出すのは、名前の由来となった落葉松をうたった北原白秋の詩です。
「からまつの林を過ぎて、からまつをしみじみと見き、からまつは寂しかりけり、旅ゆくは寂しかりけり」と8節続きます。青春時代の多感な時に何度口ずさんだことでしょう。
今日、苔寺川が桂川に合流する土手に沢山咲いていましたが、帰りには草刈がなされて、全てなくなっていました。「アキカラマツは寂しかりけり」の1節が頭をよぎります。