ウリの仲間は雌花と雄花とが異なることが多いです。ゴキヅルもウリ科であることを知り、雄花と雌花を確認しようと、小さな花をじっくり観察してみました。ゴキヅルは同じ株に雄花と雌花が咲く雌雄同株です。この点、キュウリやカボチャと同じで、雌雄異株のカラスウリなどとは異なります。
8月末から9月にかけて咲き始めの頃は雄花ばかりでしたが、9月半ばから雌雄両方の花が見られるようになりました。花びらは5枚ですが、萼も同じ色形をしているので、10枚に見えます。雌花には退化した雄しべが残り、側面から見ると、子房の膨らみも確認できます。雄花は咲き終わるとすぐに落ちてしまいます。10月半ばの現在は、「合器蔓」の名の通り2つのお椀が合わさったような形のかわいい実を連ねています。