12月2日の投稿でMICHIさんが取り上げられたサザンカの野生種を、京都府立植物園で見ることができます。サザンカの野生種は、本州南部から四国、九州などに生息する暖地性の植物で、花弁5枚の一重の花を咲かせます。学名はカメリア・サザンカ(Camelia sasanqua)。属名のCameliaは、17世紀のイエズス会からフィリピンに派遣された宣教師のゲオルク・ヨーゼフ・カメルの名前にちなみます。この属名から、ツバキの仲間を一般にカメリアと呼ぶようになりました。種小名sasanquaはもちろん和名のサザンカから。植物園では今が見頃です。
ちなみに、カメルはマニラの神学校内にフィリピン最初の薬局を開き、貧しい人々に無料で薬を配るなど活発な布教活動を行う傍ら、博物学者としてアジアの動植物を精力的に収集し、ヨーロッパに紹介した人物だそうです。