風に揺れる林縁のシダに、ミノからう~んと伸びたミノムシを見ました。脱皮殻を背負っているので、ニトベミノガの幼虫のようです。一方で、センニンソウの蔓には白っぽいシャクトリムシが。これはニトベエダシャクの幼虫のようです。
「ニトベ...」と名の付く昆虫に時々出くわすので、調べてみると、このニトベは、明治期から大正期にかけて活躍した、青森県出身の昆虫学者、新渡戸稲雄の名前ということでした。名前が酷似していて思い出すのが、新渡戸稲造。稲造は、教育者・思想家として近代日本の発展に大きく貢献した人物です。5千円札の図案にもなりましたね。実は、稲雄は稲造の従弟でした。32才で早世した稲雄が、もう少し長生きしていたら、より多くのニトベ虫に出会えたかもしれません。

