林縁に白い花が咲いていました。近づいてみると筒状で下向きの花が多数付いています。イボタノキです。イボタノキはモチノキ科の樹木で、生け垣に使われるネズミモチ、河川敷によく見るトウネズミモチ、近年勢力を伸ばしているコミノネズミモチなどの仲間ですが、下向きに楚々と咲くので区別が付きます。かつて、会津地方では、この種の木に付くカイガラムシの一種「イボタロウムシ」から取れる虫蝋が特産品だったとか。ちなみに、「蝋」の文字に「虫偏=むしへん」が付いているのは、蝋と言えば昆虫から採れる蝋物質が第一に重要だったことから来ているようです。
