松尾橋下流の保全花壇にウラナミシジミの姿を見ました。ウラナミシジミは「旅をするチョウ」として知られています。関西圏では毎年紀伊半島南部や四国で越冬したものが北上して来るそうです。京都では繁殖しても寒さのために越冬できず、かといって南に帰ることもなく、冬の到来と共に命が潰えます。しかし春になると再び南の越冬地から北を目指す、そのようなチョウです。今日見た個体は翅もボロボロになったものが多く、旅の厳しさを感じさせます。
その中でも比較的若い個体が保全花壇のタヌキマメに産卵していました。タヌキマメの他の株を見ると、ウラナミシジミと思われる終齢に近い幼虫を見つけることもできました。シジミチョウの多くがそうであるように、体から蜜を出してアリに守ってもらっています。これから秋の終わりまでの命です。見かけたら、そのひたむきな生きる姿を見守ってください。