3月28日に、上野橋左岸上流に咲いていたムラサキケマンの莢が弾けて種を飛ばしています。
触った瞬間に弾ける仕組みを知りたくて、牧野富太郎に習って少し観察することにしました。
莢(写真の右上)は上から裂けて、瞬時に反りかえる勢いで種を飛ばします。何故瞬時に反りかえることが出来るのか?。開いて丸まった莢を触るとかなり水分を含んでいます。そのことは、表面と中との伸縮の差が大きいことが想像できます。したがって、その差が限界に達した時裂開すると推測しました。
少しでも遠くへ種を飛ばすことが、生育場所の拡大に繋がるのでしょう。
生育場所の拡大にはもう一つ、巧妙な手も考えています。光沢のある黒い種に白いものが付いているのが分かりますか?それはエライオソームと言って蟻の好む物質です。蟻は巣まで運んでエライオソームだけ食べ、種はその辺りに放置することをよんでいるのです。飛ばした種を更に遠くへ運んでもらう、したたかな戦略です。