夏の桂川で、最も旺盛に繁茂する植物と言えば、アレチウリとクズではないでしょうか。
クズは在来種ですが、アレチウリは近年日本に入ってきた外来種で、急速に生育場所を拡大しています。
生育場所が似ている上、ツル性で葉の大きさや繫殖力も拮抗しています。今後どのように推移するか興味のあるところですが、私の観察では、気温が35度以下で適度の降雨がある場合はアレチウリが優位で、35度以上で降雨の無い日が続くとクズが優位と仮説を立てていました。理由は葉の仕組みにあると思います。アレチウリの葉からは水分が蒸発しやすく、クズは蒸発しにくいうえに、炎天下では「クズの昼寝」と言われる、3枚セットの葉が重なって光の当たる面積を少なくする仕組みになっています。
今年は梅雨明けから38度前後の猛暑続きで、雨が全く降りません。そんな気象に対して、無防備なアレチウリと、暑さ対策を十分にしているクズとの差が、今年は顕著に出ました。
写真は、上から枯れたアレチウリ。中は枯れる前のアレチウリ。下は今年の炎天続きでも元気なクズです。