蝉の声

 墓参を済ませた夕刻、滋賀の林縁にて清々しく体を洗われるようなセミの鳴き声に包まれました。ここにはニイニイゼミ、アブラゼミ、ヒグラシなど、京都の町中では数を減らし、クマゼミの鳴き声にかき消されがちなセミたちを多く見ます。やはり幼い頃からなじんできたセミの方が、郷愁も呼び起こされて、夏らしさを感じます。今の子どもたちは大人になって、クマゼミから郷愁を感じるのでしょうか。